ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 来日公演 2013
トップオケ第2弾はコンセルトヘボウ.今回行ってきたのは,東京文化会館です.
日程の関係でサントリーホールではなくこちらにしたのですが,これが思わぬ影響を及ぼすことになりました.
ワーヘナール: 序曲「じゃじゃ馬ならし」 op.25
今まで聴いたことのない曲だったので,事前にイメージがあまりできない状況だったのですが,
演奏そのものの良さはすぐに分かりました.
縦の揃いっぷりが,さすがのコンセルトヘボウ.指揮者とも息がぴったりで一体感がある.
管・打楽器パートも安定感があり,とにかく安心して聴ける.
ヤンソンスが主席指揮者になったのが2004年なので,このコンビでほぼ10年か.
もう阿吽の呼吸だね.中盤のトゥッティも綺麗に鳴り響いて,オケの力をいかんなく発揮.
ストラヴィンスキー: バレエ「火の鳥」組曲 (1919年版)
アーティキュレーションが揃っていて,この曲の持つ怪しげな雰囲気も醸し出せていたが,いかんせんホールが鳴らない&響かない.
まるで,ステージが通常より数十メートル離れているかのよう.
オケ自身は結構鳴らして弾いてる感があるのに,耳に届く音量・響きは7割程度.何とももどかしい感触に悶々としていた.
文化会館はデッドらしいというようなことを聞いたことがあるけど,これほどまでとは...
1階後ろめの席で,場所も悪かったのかもしれない.奏者の問題ではなさそうなだけに,とても残念.
他に印象に残っているのは,ホルンソロがめちゃくちゃ上手かった点.
たった1人でスローテンポで延々と吹かなければならないのに,堂々と,かつ微かにヴィブラートをかけて聴かせる.
こういう名人芸が聴けるとは幸運だ.演奏後,拍手喝采なのも当然.