フィラデルフィア管弦楽団2010年日本公演

フィラデルフィア管弦楽団

アメリカのメジャーオケが来日.
しかも指揮者がシャルル・デュトワ,曲目も火の鳥とハルサイということで,行かずにはいられなかった.

曲目

ストラヴィンスキー:バレエ「火の鳥

丁寧な序奏の出だし.
しかし,その後はアンサンブルが少し甘めだった.
バレエ音楽の最大の良さでもあるストーリー性があんまり出てこない.この辺りはちょっと残念.
隣の人寝てたぞ.


その代わり第2部は見事.
速いパッセージもごまかされず,デュトワの棒で鮮やかに整えられていく.
綺麗な音が響き渡るフィラデルフィアサウンド
すばらしい.

ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典

最初からテンション高!
第1部は半端なくうまかった.
火の鳥とは練習量が違うだろ.奏者から迷いが全く感じられない.笑
音もどこから出ているのか分からないくらいブレンドされている.
現代曲のもつ緊張感・おどろおどろしさもばっちり.
隣の人も目が覚めたようだ.


第2部は第1部に比べるとおとなしめだったかな〜.
聴衆も集中力が続かなかった感じがする.
それでも最後はブラスセクションもバリバリで,盛り上がった.

総評

フィラデルフィアには「このオーケストラ特有の云々」というようなクセはあまりなさそうに感じる.
歴史あるオケにしては珍しいかもしれない.
それこそ,ドイツ音楽でも何でも普通にこなせる雰囲気がある.


ただし,細かく見て行くと個人技が突出してうまいという訳ではなさそうでもあった.
この辺りが曲により完成度が異なる原因なのかもしれない.
オーケストラの持つ響きは澄み切っていて,しかもよく鳴るので,デュトワとのコンビで一時代を築いてくれるといいなあ.